芒種(ぼうしゅ)は、二十四節気の一つで、おおよそ毎年6月5日頃に訪れる。この時期は、ちょうど稲の種をまく目安となる季節を指し、その名の通り「芒(のぎ)のある種」をまく時期という意味が込められている。芒とは、イネ科植物の穂にあるとげ状の部分のことだ。
芒種の頃の自然と生活
芒種の頃の日本では、本格的な梅雨(つゆ)の時期に差し掛かることが多い。連日雨が降り続き、湿度が高くなるのが特徴だ。この恵みの雨は、水田に水を満たし、稲の生育には欠かせない。農家の人々はこの雨を利用して田植えに精を出す時期となる。
自然界では、アジサイが見頃を迎え、蒸し暑さの中に涼しげな彩りを添える。また、蛍が飛び交い始めるのもこの頃だ。生命の息吹が満ち溢れ、これから来る盛夏に向けて、じっくりと力を蓄えるような時期である。
芒種と季節の移り変わり
芒種は、立夏と夏至の間に位置し、春の陽気から夏の本格的な暑さへと移り変わる中間の節気だ。この時期の雨によって、大地は潤い、穀物が順調に育つ基盤が作られる。湿気や気温の変化で体調を崩しやすい時期でもあるため、体調管理には気をつけたい。
このように、芒種は単に日付を示すだけでなく、日本の気候風土と深く結びつき、農業や人々の暮らしに大きな影響を与える、重要な季節の節目なのだ。
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