春の日本列島の気候の特徴

春の日本列島の気候は、冬のシベリア高気圧の勢力が弱まり、移動性高気圧と温帯低気圧が交互に日本付近を通過することで特徴づけられる。このため、天気は数日の周期で晴れと雨を繰り返すことが多く、「三寒四温」や「春に三日の晴れなし」という言葉にも表れるように、気温の変動も大きい。
3月から4月にかけては、西から東へ移動する高気圧に覆われると、春らしい穏やかな晴天となり気温が上昇する。しかし、その後に低気圧が接近すると、雨や風を伴う天候不良となる。特に、本州南岸を発達しながら通過する「南岸低気圧」は、太平洋側で雪や雨を降らせることがあり、時には積雪となる場合もある。
春の終わりにかけては、次第に太平洋高気圧の勢力が強まり、初夏を思わせるような暖かく晴れた日が増える。しかし、この時期は乾燥しやすく、強風が吹きやすいことから、林野火災などにも注意が必要である。また、地域によっては「春一番」と呼ばれる強い南風が吹き荒れることもあり、花粉の飛散を促す要因にもなる。沖縄や奄美では、5月に入ると早くも梅雨の時期を迎えるなど、地域によって季節の進み具合には差が見られる。

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