小暑

小暑とは、二十四節気の一つで、小満の次に訪れる節気ではなく、夏至(げし)と大暑(たいしょ)の間に位置する時期のことだ。例年、7月7日頃から7月21日頃にあたる。この頃になると、梅雨明けが近づき、本格的な夏の暑さが始まる時期であることから、「小さい暑さ」と名付けられたと言われている。しかし、実際にはこの時期から気温がぐんぐん上昇し、蒸し暑さが増してくるため、体感的には決して「小さい」暑さではないと感じることも多いだろう。

小暑の時期は、梅雨の末期にあたり、集中豪雨や雷雨が発生しやすくなる。特に、太平洋高気圧の勢力が強まり始めると、梅雨前線が活発化し、局地的な大雨をもたらすことがあるため、注意が必要だ。一方で、梅雨明けが発表されれば、いよいよ夏本番の到来となり、強い日差しと高い気温が続く。

自然界では、蝉が鳴き始め、蓮の花が見頃を迎えるなど、夏の風情が深まる頃だ。また、農作業においては、田植えが終わり、稲の生育を見守る時期に移っていく。暑さが本格化するため、熱中症対策や水分補給が重要になるのも、この小暑の時期からだ。

小暑は、梅雨明けを控え、本格的な夏の訪れを告げる、暑さへの備えが求められる季節の節目なのだ。

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