ウラル山脈の概要
ウラル山脈は、ロシアを南北に貫く全長約2,500kmの山脈で、古くからアジアとヨーロッパの境界線とされてきました。標高はそれほど高くなく、最高峰のナロードナヤ山でも1,895mです。非常に古い地質を持ち、鉄鉱石や石炭、貴金属などの地下資源が極めて豊富なことでも知られています。
気候に与える影響
ウラル山脈は、その配置と形状から、ユーラシア大陸の気候に大きな影響を与えています。
- 東西の気候の分断(障壁効果)
ウラル山脈は、大西洋から東へ進む湿った空気や温帯低気圧を遮る壁となります。これにより、山脈の西側(ヨーロッパ側)は比較的温暖で降水量が多いのに対し、東側(シベリア側)は降水量が少なく、より厳しい大陸性気候となります。 - ウラルブロック(ブロッキング現象)
気象学において非常に重要なのが「ウラルブロック」と呼ばれる現象です。ウラル山脈付近で偏西風が大きく北へ蛇行し、背の高い高気圧(ブロッキング高気圧)が停滞することがあります。 - 日本の冬への影響
このウラル山脈付近でのブロッキング現象は、日本の冬の寒さとも密接に関係しています。ここで高気圧が停滞すると、その東側では北極からの冷たい空気が南下しやすくなります。これがシベリア高気圧を強化・蓄積させ、結果として日本列島に強力な寒波をもたらす要因の一つになるのです。
ウラル山脈は標高こそ低いものの、地球規模の大気の流れを左右する「気流の要所」としての役割を果たしていると言えます。


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