気圧と雲の種類

気象学

気圧(高気圧・低気圧)と雲の種類には、切っても切れない深い関係があります。
ざっくり言うと、「気圧が下がるほど、雲の種類は増え、厚みも増していく」というルールがあります。
それぞれの状況で、どんな雲が見られるのかを整理しました。

  1. 低気圧が近づくときの雲(天気が下り坂)
    低気圧や前線が近づいてくると、まず「一番高いところ」から雲が現れ、徐々に「低いところ」へと種類が変わっていきます。
  • 巻雲(すじ雲): 高度10,000m付近。低気圧の先触れとして現れる、最も高い場所にある雲です。
  • 巻層雲(うす雲): 空全体に薄い膜を張ったような雲。太陽や月に「カサ(暈)」ができるのが特徴です。
  • 高層雲(おぼろ雲): 空を灰色に覆います。太陽がぼんやり透けて見える程度の厚みです。
  • 乱層雲(あま雲): いよいよ雨を降らせる分厚い雲。高度が低く、地表近くまで垂れ込めます。
  1. 高気圧に覆われているときの雲(晴天)
    高気圧の中心では下降気流が雲を蒸発させてしまうため、基本的に雲は少なくなります。
  • 巻雲(すじ雲): 高気圧の縁など、上空のごく一部に湿気があるときにだけ見られます。
  • 積雲(わた雲): 晴れた日の日中、地面が温められてできる小さな塊の雲。高気圧が強いと、大きく育たずに消えてしまいます。
  1. 気圧が急変するとき(積乱雲)
    気圧が急激に下がったり、寒冷前線が通過したりするときは、縦方向に巨大な雲が発達します。
  • 積乱雲(入道雲): 高度2,000m付近から10,000mを超える高さまで一気に成長します。激しい雨、雷、突風を伴う、いわゆる「荒天」の主役です。
    気圧と雲の高さの対照表
    雲は大きく分けて3つの階層に分類されます。
    | 分類 | 高度 | 主な雲の種類 | 気圧との関係 |
    |—|—|—|—|
    | 上層雲 | 5,000m〜 | 巻雲・巻層雲・巻積雲 | 低気圧が近づく最初のサイン。 |
    | 中層雲 | 2,000〜7,000m | 高層雲・高積雲・乱層雲 | 天気が本格的に崩れる予兆。 |
    | 下層雲 | 〜2,000m | 層積雲・層雲・積雲 | 高気圧下での晴天時や、雨の直前。 |
    | 対流雲 | 下層〜上空まで | 積乱雲 | 気圧の急降下や前線通過時に発生。 |
    ちょっとした豆知識
    「飛行機雲」がいつまでも消えずに残っているときは、上空の湿気が多く気圧が下がってきている証拠。つまり、「飛行機雲が長く残ると雨が近い」という観天望気(自然現象による天気予測)は、科学的にも理にかなっています。

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